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2012年1月14日 (土)

2010年ネパールトレッキング アラウンドアンナプルナ 9日目 ヤクカルカ~ハイキャンプ

2010年10月9日。

Annapurna2010small143 朝食の際宿のメニューにHARB TEAとあったので頼んでみた。

カップに一つ、小さな花が浮かんでいる。聞いてみたら何と「スンパティ」の花だそうだ。

スンパティとはチベットでお香に使われる、石楠花の木の一種だ。

高地では大きく育たず、その小さな葉からは上品な甘い香りが漂い、ネパールヒマラヤの高地でしか採れないため現地では高級なお香として流通している。日本では100gで10万円はすると聞いた。

ここでは安いお茶に使われるほどたくさん取れるようだ。お茶はほんのり甘く美味しかった。

今日はトロンパスの肩口にある宿、ハイキャンプを目指す。

高度も4000mを越え、8日間も登り続けているのでいい加減上り坂に飽きてくるのだが、明日が最後と自分を奮い立たせて頑張ることにする。

とはいえこの道は3回目なので初めて歩いたときより遥かに楽だ。

道を知っているというのは大きい。勉強の予習と同じなんだろうな。学生の頃に気付きたかったなおい。

朝8時出発。雪はないが足元は太い霜柱でガチガチに凍っている。

晴れているが谷間なので、陽が入るまでもう少しかかりそうだ。

Annapurna2010small146Annapurna2010small144  緩い登り坂を30分ほど歩き、以前からあるロッジ2件(前回ここで休憩した)を過ぎて長い吊り橋を渡ると、レダー(4.200m)という場所に着く。この辺りからようやく陽の光が入ってきた。

Annapurna2010small161Annapurna2010small160  ここは昔から宿があり僕も泊まったことがあるのだが、いい加減使い古されてくたびれてきており標高も高いので、宿泊するのはしんどいと思う。

紅茶を1杯頼んで小休止。ここから先はしばらく何もない。

道は緩い登りとフラットが交互に続く。所々に膝にも達しないくらいの低い樹木と草地、あとは荒涼とした石と砂だけの大地が続いている。

さらに1時間ほど登り上げ、ちょっと足場の悪い道になって川原まで降りた。トロンコーラはだいぶ小さくなってきている。少し下に新しい橋と道を作っていた。この橋を使うのもこれが最後になりそうだ。

橋を渡ると急登。すぐ上にバッティが見えるのだがなかなか着かない。標高が高いのですぐ息が切れてしまうのだ。

Annapurna2010small158Annapurna2010small159  10:30頃に対岸のバッティ到着。ここでお茶を頼み、持ってきたクッキーをかじって30分ほど休憩した。

この辺りには休める場所がここしかなく、やはりここで15人くらいのトレッカーが休んでいる。振り返るとアンナプルナの白い山々と、長く深い谷が見渡せた。

見ると50代くらいの日本人女性が、外国人のパーティに混ざって歩いていた。

聞いてみたらなんと一人で来たのだそうで、オーストラリアの人たちと宿でたまたま一緒だったらしく、しばらく共に歩くことになったのだそうだ。

荷物も全部自分持ちで結構しんどそうだったが、しかしこの行動力には恐れ入る。イギリスにお住まいのデザイナーだそうで、グローバルな価値観がそうさせているのだろうか。

11:00頃バッティを出発。少し河原のほうに降り、すぐフラットな道に変わる。

Annapurna2010small157_2Annapurna2010small145_3  快適な道だが、ランドスライド(がけ崩れ)エリアだけあって右手の斜面を見上げるといつ落ちてきてもおかしくはない岩だらけで落ち着かない。ここは早々に通り過ぎた方がいい。

途中、なんと自転車をかついて歩いている外国人とすれ違った。ポカラから出発し、僕らとは逆のコースでアンナプルナを一周しているそうだ。自転車で。

降りは快適にしても、登りはずっと自転車を担がなければならない。装備もそんなに担げるわけではないし、歩きよりも大変なんじゃないかと思った。しかも、トロンパスを逆側から登りあげたのだ。

トロンパスを逆から越えるというのは初心者ではかなり無謀といえるコースだ。

出発点のムクティナート3.700m(またはその先のバッティ)からトロンパス5.400mまでの標高差が1.700mもあり、途中に高度順応できる宿が一件も無いのだ。1日の標高差は500m以内に抑えるのが基本なので、これはかなり危ない。しかも大変急な登りで、降りでさえ歩行時間は10時間を越えるのに、それを登りあげるのだから13~14時間は見ないといけない。綿密な計画と、事前に別のエリアで高度順応するような準備がなければ難しいだろう。

僕たちが歩いている方向からトロンパスを越える方が緩やかに高度を稼げるため、遥かに簡単なのだ。

しかしまあここまで来たのだし、後は降るだけだ。おめでとう、気をつけて、と言って見送った。

僕たちはこれから登らなければならないのだ。

Annapurna2010small156 岩だらけのフラットな道を歩くこと1時間、12:00丁度にトロンパス麓にある宿、トロンフェディ(4.450m)に到着。近年上のほうにハイキャンプの宿が出来るまでは、この宿がトロンパス越え最後の宿だった。

サンルーフまで作っていて中は結構快適だ。ここで1時間、昼食をとることにする。

この辺りまで来ると緑もぐんと少なくなってきている。他のトレッカー達も高度順応に失敗したのか苦しそうにしている姿がちらほら見られた。

息苦しい場合はここで宿泊した方がいい。少しでも低い場所の方が、体には負担が少ないからだ。

しかし何せトロンパス越えは長丁場、早朝ここから出発するのとハイキャンプから出発するのとでは、疲労度が格段に違う。さらに峠は午前10時過ぎから猛烈な風が吹くことが多く危険なため、かなり早い時間に出発しなければならない。

高度順応ができているならば、なるべく上のハイキャンプに行った方が良いだろう。

幸い僕たちは息苦しくはないので、昼食後13:00にトロンフェディを出発。

道はトロンコーラ沿いから分かれ、右手の急斜面を川を背に登って行く。

宿の裏からいきなり急登。この辺りはガレ場で草も生えていない。日本の北アルプスにも似たような場所があるので、日本の山を登っているような錯覚を起こしそうだ。息苦しささえなければ。

とにかく無理はいけないので、ゆっくり一歩一歩、時間をかけて登る。

1時半ほどでようやく傾斜が緩やかになり、前方に宿の屋根が見え始めた。傾斜が緩いとはいえ、5.000m近い場所では疲労度はあまり変わらないような気がする。

Annapurna2010small155Annapurna2010small154  15:00前にようやく今日の宿、ハイキャンプ(4.925m)に到着。

宿はトレッカーでごった返している。僕たちはガイドさんが先行して先に部屋を取ってくれたので良かったが、中には部屋を取れなかった人もいた。その人達はせっかく今登ってきた道を引き返してトロンフェディの宿に降りていった。

Annapurna2010small153Annapurna2010small147  高度順応的には良いのかもしれないが、あの道をまた登り返さなければならないなんて、本当に残念そうなのが印象的だった。

一人でヒマラヤをトレッキングする人も少なくないが、こういった場合ガイドやポーターを雇っている方がかなり有利に働く。何かと融通が利くからだ。

日本など先進国ではこういうことはまず無いのだろうが、ことネパールでは人との接し方ひとつで事が大きく左右されたりする。この辺り僕自身勉強になった事が多い。

Annapurna2010small148Annapurna2010small149  ハイキャンプの宿から川の方には、半島のように張り出したちょっとしたピークがある。

荷物を置いた僕たちは時間もあったのでこのピークに登ってみることにした。

Annapurna2010small150Annapurna2010small151  この宿に泊まるのは3度目だが、このピークへはこれが初めてだ。前回は息苦しくてそれどころではなかった。

見る限りでは結構遠く感じられたのだが、歩いてみると案外近い。それでも30分はかかったが。

Annapurna2010small152 このピークからの景色はまさに絶景。断崖の先端なので足元に注意が必要だが、眼下にトロンコーラが流れトロンフェディの宿の屋根も見える。正面を向けばチュルー連山が聳え、右の川下にはアンナプルナ山脈の巨大な姿、振り返ればトロンパスへ至る谷の道もはっきりと判る。

思えばよく歩いてきたものだ。

10日目に続く。

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